Vivaldi が絶対に暗号通貨に手を出さない理由

最近、暗号通貨の話題をあちこちで聞きます。きらびやかな話も多いけれど、本当にきらめいているのでしょうか。

実は数年前、暗号通貨がまださほど話題になっていなかった頃、Vivaldi もエイプリルフールのジョークとしてパロディー暗号通貨を発表することを計画していました。「Think Coin」と名付けたこのジョーク通貨、それに関連するすべての価値はユーザーの心の中にあり、現実の世界ではそれを裏付けるソフトウェアがない、という内容の冗談になる予定でした。

これはもちろん、実際の暗号通貨にも現実の価値がないという事実に基づいた冗談です。私たちがこのサービス参入について真剣に考えたことが一度もないことをおわかりいただけるでしょう。しかし、暗号通貨や NFT(代替不可能なトークンの意)への人々の関心がより高まってきていたため、安易にこのジョークを世に放つことはできませんでした。

暗号通貨に関する議論は非常に極端なものになってきています。この記事では Vivaldi の立場を明確にしたいと思います。

暗号通貨 – 果たして革命なのか?

暗号通貨は、通貨の革命、投資の未来、そして画期的なテクノロジーとして宣伝されてきました。しかし、誇大広告の先を見ると、通貨を装ったネズミ講にすぎません。

これらはデジタル商品ですが、政府からの支援や銀行によるサポートはありません。インターネットの新しいデジタル通貨であると主張するこの暗号通貨は、集権排除と政府からの自由を謳っています。

各暗号通貨は、創設者が多くの富を生み出すことを保証するための特定のレシピや、通貨を分配して正当性を与える方法、そして、他のものとどう異なるかについてのストーリーを軸として成り立っています。

しかし、暗号通貨は実際の通貨として使用するには価値の変動が激しすぎるため、人々はそれを一種の投資として扱っています。ここで発生する問題は、実際のお金を引き出すために、所持しているトークンを購入してくれる人を見つける必要があること。高値で売ることができると人々が信じている限り、この問題が起こる可能性は高いです。

将来もっと価値が上がるという約束だけの暗号トークンを今後どこかのタイミングで購入する人々がいなくなった場合、全トークンの価値自体がゼロとなり、スキーム全体が崩壊する可能性すらあるのです。

環境災害

暗号通貨のエネルギー消費は、もう1つの大きな懸念事項です。ビットコイン単体だけを見てもそのエネルギー使用量は驚異的であり、一部の国と同じくらい多くの電力を消費しています。そして、その背後にあるテクノロジーは合理的な方法で拡張できないため、このまま増加の一途をたどる可能性があります。

この種のエネルギー消費は当然、環境にとって悪影響を及ぼします。各エネルギーは他の場所で正しく使われる可能性があるからです。これは、再生可能エネルギーの場合にも然りです。他の用途で化石燃料を置き換えるために使用できるからです。

多くの人々は二酸化炭素の排出量削減に最善を尽くしていることでしょう。しかし、その努力を無駄にしてしまうこのテクノロジーの流行は、逆効果だと私たちは感じています。

「暗号空想物語は、非効率的なシステムに人々を誘惑するように設計されています。膨大な量のエネルギーを消費し、他の用途に使用すべきハードウェアを大量に使用し、更には世間一般の人がお金を失なってしまうという結果がもたらされてしまいます。」

ヨン・フォン・テッツナー

私たちのスタンス

これを書いている時点(2022年1月)で、8,000 種を超える暗号通貨が存在しています。これを法定通貨として使用できる世界中の 180 の実際の通貨と比較してみてください。

この暗号通貨の流行の最も厄介な部分は、実行可能なユースケース、またはそれを評価する意味のある方法があるかどうかが未だ不明であるということです。これなしでは、お金を持っている人のためだけの複雑なスロットマシンとなってしまいます。

これらのネガティブな点を踏まえてもなお、暗号通貨を売買する人々は後を絶ちません。そして、管理の必要がある暗号通貨を所有することになった人にとって、ブラウザはすべてを管理・追跡するために絶好な場所のように映ることでしょう。確かに、競合他社の中にはまさにブラウザに暗号ウォレットを提供しているところもあります。

Vivaldi のモットーは選択肢とカスタマイズ性を提供すること。このことから、この機能が Vivaldi にも追加されることを望んでいるユーザーも少なからずいることでしょう。しかし、道義上、私たちにはできません。

誇大広告無しで見た時、これらの暗号通貨は、人々、社会、および環境に非常に現実的な影響を及ぼします。独自の暗号通貨の作成や、ブラウザが暗号通貨関連の機能をサポートすることは、ユーザーがギャンブル、最悪の場合は詐欺に手を染めることに加担することを意味します。これは、道義に反しています。

私たちは、暗号通貨を拒否します。そして、皆さまにもそれが信頼できるものなのかどうかを、じっくりと見極めることをお勧めします。一部の好奇心旺盛な投資家や裕福な投機家にとっては単なるゲームかもしれませんが、不運な人にとっては、ネズミ講に巻き込まれ壊滅する可能性だってあるのです。

これが、私たちの意見です。


原文 – Why Vivaldi will never create ThinkCoin

訳 – Hojo
Team Vivaldi
Twitter | Facebook | Instagram | note