こんにちは。Hojoです!
まだ記憶に新しい、Vivaldiの創設者であるJonへの質問企画。集まった数多くの厳しい質問に対するJonからの回答が、早速届きました!
Vivaldiでは、コミュニティー内のボランティアの方々の献身的な助けと支援に頼っています。最近、私たちは、マサチューセッツ州マグノリアでVivaldiチームが集結した際に、コミュニティー内の主要メンバーの一人をチームに招待しました。
1万件近くの寄せられている投稿の中で、私たちのボランティアであるAyespyは、しばらくの間Vivaldiフォーラムのトップポスターであり(Gwen-Dragonについ2週間前に追い越されました。)、Vivaldiのコミュニティーの中で、最もアクティブなSopranoテスターの1人です。
Ayespyは今まで一度もチームと直接会ったことがありませんでした。先月末に、彼は米国の東海岸を訪れ、数日間Vivaldiチームと共に過ごしました。
Ayespyは滞在中、Jon von Tetzchnerのもとを訪れ、コミュニティーメンバーより寄せられた厳しい質問の数々をJonにぶつけてくれました。
以下は、AyespyがJonに投げかけた質問のうちの一部です。今回の対談の全貌はこの記事下部のポッドキャストで視聴することができます。(全編英語。また、便宜上2つのパートに分かれています。)抜粋した一部の質問は以下の通りです。実際の会話のタイミングも記載したので、参考にしてみてください。
@Tadeocean – Part 1 – 5:06
– 他のブラウザーと比較して欠けている、プライバシーとパフォーマンスの機能や設定に関してのVivaldiの今後の展望に興味があります!
「プライバシーに関してはもちろん重要視しています。私達にできることを評価し、改善を繰り返しながら、日々ユーザーの安全性の向上を図っています。私達はユーザーの情報を収集していませんし、必要としていません。私たちのビジネスモデルも情報収集に基づくものでは一切ありません。近頃目にするトラッキングに関しても、より厳しく規制されるべきとも思っています。パフォーマンスに関しては、Vivaldiの歴史を見た時、私達が最初に公開したバージョンと最新のバージョンを比べると、大幅なスピードパフォーマンスの向上が見られると思います。スピードに関してずっと注意を払ってきた人々は、この大幅な改善に気づいていることでしょう。スピードというパフォーマンスに関しては、非常にうまくいっていると思います。ユーザーのうち何人かはスピードに関しての問題を全く経験しておらず、Chromeから移動してきたユーザーが、Vivaldiがより速いことを言及しているのも私達は目にしてきています。もちろん、パフォーマンスはどんな設定をしているか、Vivaldiをどう使っているかによって変わってきます。ソプラノのメンバーの中に400個タブを開いて作業している方がいます。私達はそんなユーザー達のために、どんな使い方をしても問題なく動くように日々開発を進めています。」
@mechapilot – Part 1 – 18:30
– VivaldiをChromiumベースで開発することは賢明だと思いますか?
「最善の判断だと思っています。もちろん、ブラウザ一を一から作り上げることができたらとも思いました。しかし、一から作り上げることはそもそもオプションにはありませんでした。コードを維持するのにも100人規模のリソースを要する他、膨大な時間を費やすことを意味します。実際に、ブラウザーを一から作った人は存在しません。AppleもGoogleも、もともと存在していたベースを元に作りました。私たちがVivaldiの開発を始めるにあたり、Chromiumは一番広く使われていました。これが私たちがChromiumを選んだ所以です。」
@pauloaguia – Part 1 – 21:55
– Vivaldiが常にOperaと関連付けられてしまうことをどう思いますか?
「Vivaldiのイメージは徐々にOperaとは切り離されていくでしょう。私たちがVivaldiを作っている理由の一つとして、ユーザーからの大きな期待とサポートがあります。Vivaldiは友人のために、というテーマをずっと掲げてきました。サポートしてくれているみなさんは私達の友人であり、Vivaldiはそんな方々のためのブラウザーでありたいんです。Operaに備わっていた機能はもちろんのことですが、寄せられたリクエストを積極的に取り入れながら、Vivaldiならではの新しい機能も搭載しつつ開発を進めていきたいと思っています。Vivaldiは、かつてのOperaの姿を再現しようとしているわけではありません。Operaがかつて掲げていた、ユーザーのためのブラウザーにという哲学に基づいてブラウザー開発を進めているんです。」
@Kyu3a – Part 1 – 23:42
– Mailの現在の開発状況はどうなっていますか?
「個人的にデフォルトメーラーとして半年ほど使用していますが、テストと改良を繰り返しながら、日々良くなっています。こうしている今も常に開発は進められており、公開できるまでもう少しのところまで迫ってきています。大部分の基本的な機能は既に開発が完了されており、うまく機能もしています。しかしながら、公開までに修正されなくてはならないバグが存在しているのも事実です。現在は修正や微調整を繰り返している状況です。みなさんに使っていだたける状態になったという確信を持てるようになるまで、この調整は続けていく予定となっており、準備が出来次第公開する予定です。」
@huntmccl – Part 1 – 28:45
– モバイルのプラットフォームでVivaldiをテストできるのはいつ頃の予定ですか?
「内部の一部の人間は既に初期リリースモデルを所有しています。しかし、機能がまだ限られており、まだ私たちが実際にみなさんに提供したいモデルには至っていないため、現在もテストを繰り返しています。できるだけ早く公開したいとは思っていますが、現在は残念ながらまだ提供できる段階までは到達していません。仕事やプライベートに関係なく、一部の人たちはモバイルでのブラウジングに多くの時間を費やしています。私たちはそんなユーザーのために、普段モバイルで使っているブラウザーより強力なブラウザーの開発を目指しています。」
@Arno_Nym – Part 2 – 0:45
– Vivaldiのビジネスモデルは何ですか?
「Opera時代の詳細は省略しますが、そこからの経験を元にVivaldiでは社員全員が資本のシェアを持つようにしました。実際に資金を投入しているのは、私のみです。ユーザーのデータを売れば、当然ながらもっと収益はあげられるでしょう。でもこれは私たちの目指すビジネスモデルではありません。他のブラウザーも行なっているように、デフォルトで登録されている検索エンジンや、ebayやBooking.comといった提携ブックマークがVivaldiの現在の主な収益源となっています。」
@whizzwr – Part 2 – 8:05
– いつVivaldiを完全にオープンソースにしようとしていますか?
「面白いことに、実際にはもうどんなコードが使われているかなど、確認することはできます。Vivaldiの主なコードはC++によるもので、残りはHTMLによって成り立っています。もしあなたがプログラミングに精通しているなら、実際に潜り込んで見ることも可能です。しかし、HTMLに関しては、コードを用いて好きなことをなんでもできるようなライセンスは未提供です。実際にコードを確認するができるという意味では、既にオープンだと考えています。将来的にもっとライセンスを提供するか否か、社内で多くの議論が行われています。」
今回の大活躍、本当にありがとうAyespy!見事コミュニティーの声を代弁してくれました!
改めまして、今回質問を寄せてくれたみなさん、ありがとうございました!全ての質問にはお答えできませんでしたが、またこのような機会があれば、また質問を募集しようと考えていますのでお楽しみに!
3周年を迎えたVivaldi、今後も色々な角度から盛り上げていきます!これからもよろしくお願いします!
Vivaldi
Hojo
原文 – Ask me anything: Jon von Tetzchner speaks to the community